ある物理博士にノーベル賞の南部先生について聞いてみた

お友達に物理学博士 (X さん) の方がいるのだけど、南部陽一郎先生のノーベル物理学賞受賞の話題でチャットしてみたら面白かったので垂れ流してみます。物理世界大好きだ!ぜんぜん理解できないけど!

私:

こんばんわー
ちょっと遅いですが、南部さんノーベル賞
とりましたねー

X さん:

こんばんは^^
そうですね〜
南部先生の話ってしたことありましたっけ?

私:

えーと
X さんから超ひも理論をきいて
買った本に出てました
多分直接はされてない気がしますー

X さん:

南部先生は
さまざまな仕事で業績をだしている
先生ですからね

私:

超偉人みたいですね
というか失礼ながらご存命なことにびっくりしました
すでに歴史の方かと、、、


X さん:

僕の仕事は、かなり南部先生の影響を受けています。1度だけ、お会いしたこともあります
まあ、そうですね、、、。

私:

へー!

X さん:

でも
昔は、日本人の仕事は
結構、軽くみられていて
南部ゴールドストーン定理とかは
単に、ゴールドストーン定理と呼ばれていることも多かったです
南部ベーテサルピータ方程式
ベーテサルピータ方程式と呼ばれることがほとんどで
南部ヨナラシニオ模型くらいかな。必ず南部先生の名前がつくのは

私:

へええええ

X さん:

ワード-高橋-スラブノフ-テーラー恒等式
ワード-スラブノフ-テーラー恒等式と呼ぶ人も、、、
南部先生は、とくにすごいのです
ですが、確かに、本当に昔の人って感じですね
僕が学生の頃でさえ、
図書館の古いテキストに南部先生の本が出たりとかしてたくらいですから

私:

ていうか物理の定理とかの名前は面白すぎですね

X さん:

そうですかね?

私:

人名なんでしょうけど…
ヨナラシニオ
とか
すらすらよく出てくるなーと

X さん:

Jona-Lasinioかな。正確には。
これはもう、毎日毎日会話に出ますからね。
postgresとか、apacheみたいな感じですね

私:

すごい世界だ
今度また教えてくださいー

X さん:

^^
ちなみに、上に書いた中で「南部ベーテサルピータ方程式」は、今では、「南部」とつける人はまずいないです。
僕自身、南部先生の前でその話をするときに「ベーテサルピータ方程式」と呼びましたからね、、、。(本当は南部とつけたかったのですが)

私:

ベーテサルピータさんと一緒に考えた方程式なんですか?

X さん:

でも、「南部ゴールドストーン定理」「南部ゴールドストーン粒子」は、いまは8割型、南部先生の名前がついています。
「ベーテ」さんと「サルピータ」さんですね。一緒ではなく、
「ベーテ」さんと「サルピータ」さんがほぼ同時期に出したものが、実は南部先生のが同じような内容をもっと前に出していて
「南部ベーテサルピータ」だったかな、、、。(違うかも、、、確かそんな感じな気はするのですが)

私:

えー!
じゃあいちばんはじめに考えた南部先生が
消されちゃったのか、、

X さん:

まあ、視点とかがちょっとずつみんな違いますからね。
それに、サルピータ方程式(準相対論的束縛状態)を、
ベーテサルピータ方程式(相対論的束縛状態)
南部先生のは、どちらかというと、自発的対称性の破れで、生じる南部ゴールドストーン粒子が相対論的束縛状態として生じるとか、
そんな感じかな、、、。(すみません、めちゃくちゃな説明で)
ちょっと視点というか、分野的に違うので
名前が入らなかったというのもあるかもしれません。

私:

まったく分からないです…!

X さん:

結局、ベーテサルピータ方程式を使うにあたって、シュインガーダイソン方程式と組み合わせる必要があり
この二つの方程式を同じくらいの精度で計算することがものすごい大切なのです
そうしないと、ワード高橋恒等式が成り立たない

私:

おおお、、、、、、
ハイパーすぐる

X さん:

シュインガーダイソン方程式のタワーの、2階部分がベーテサルピータ方程式に対応するとか、そういうこともいえますね
そして、その背後には、、、
ネターの定理がある^^
まあ、ネターの定理、低エネルギー定理、シュインガーダイソン方程式、ベーテサルピータ方程式、ワード高橋恒等式、PCAC関係式、南部ゴールドストーン定理、

これらはすべて

1つの視点で完全に組み合わさっているのですよ、、、

私:

ふおおおお、、、

X さん:

熱くなってすみません、、、

私:

いえいえ
ぜんぜん理解できないですが
きっとすごい美しい世界がある気がします
理解したいなー

X さん:

上は、すごい美しい話です。
一方、ベーテサルピータ方程式→サルピータ方程式→なんとか方程式(名前忘れた)→シュレーディンガー方程式の流れも、まあ、理論としては面白いです。
ベーテサルピータ方程式を近似して、サルピータ方程式が、
サルピータ方程式を近似して、なんとか方程式が、
さらにそれを近似して、シュレーディンガー方程式になるというところも、僕は好きですね、、。研究とは違うかもですが

私:

それはそれぞれみんな違う方が発見したんですね

X さん:

まあ、そんな感じですね。