エンジニアの未来サミットに行ってきました

遅ればせながら感想を。

学生さんは聞きたいこと聞けたのか心配でした

終わったあと、エレベーターでパネラーになってた学生さんのひとりとお話したのですが、「いやー、はじめ専門用語だらけでわけわかんなくてしゃべれませんでしたー」と言っていました。確かにしょっぱな、なぜかギーク側にしかマイクが回らなくてもったいなかった…。

IT 業界にいる身としてはもっと学生さんの話を聞きたかったし、渡せる情報があればもっと渡してほしかった。IT 業界の人が何を考えているかはけっこう伝えていた気がするのですが、逆に学生さんが何を考えているかは踏み込む余地はあったのかな。「学生さんはどんなことを知りたいの?」という id:naoya みたいな質問がもっと出たら、より活発に議論できたかもです。

出演者が偏ってる気がしました

はじめに吉岡さんが IT 業界の分類を見せてくださいました。「Web 系」「基幹業務系」などという業務形態の軸と、「コンサル」「受託開発」という業務範囲の軸のマトリックスになってました。これはすごく分かりやすかったのです。

でも実際には、もっと細かく業態も業務範囲もあるような気がするし、その分、出演者は若干偏ってたかなぁ、とも感じました。

自分が思いついた範囲だと、たとえば広告系の Flash の開発制作も IT 業界の一端だと思うのですが、そういうデザイン寄りの人はいませんでした。夫がそっち方向のエンジニアなので何となく分かるのですが、考えていることも、業界の構造もまったく違います。たとえば彼らはオープンソースにそこまで関心がない。むしろ○○アワードとか、○○デザイン賞とか国内外の賞を取ることがひとつのステータスになっている。ひとくくりに「IT 業界のエンジニア」といってもいろいろいすぎるのではないでしょうか。

もっと言うと偏っていてもいいとは思うのだけど、いま話しているのは IT 業界のどこのどういうポジションのことなのか、というのを明確にしたうえで展開したほうが、より伝わりやすかったのかなーと思いました。

「銀行とかも泥なんじゃないの?営業の人は?IT のエンジニアだけ泥なの?」という学生さんの質問に誰も答えてなかったので

個人的な感覚としては、どこの業界も同じなんじゃないかなぁ。

IT の人はブログやってる人も多いし、声がでかいからそう見えるだけで、実際にはほかの業種とそう変らないのでは、と思います。夜勤があるお医者さんだって超絶な生活だし、営業マンだった父も朝 6 時に家を出て夜中 24 時すぎに帰ってくるってことはざらだったし。

ちなみにわたしも新卒で入った会社は出版社だったけど、10 年間泥っていえば泥と言えるような。10 年記者やってる人も、新卒の自分とほとんど同じ内容の仕事してました。その仕事が嫌だ、つらいなどは全然感じませんでしたが、忙しいうえに地味だったので下積み感はありました。

いちばん興味深かった発言

パネラーの学生さんの id:tamuken1986 が「ぼく、コードに興味ないです。何を作るかが重要だと思ってるんで」と言い放って場の空気が凍り付いたのが印象的でした。

否定的な意見もあったけど、個人的には開発できてサービス作れてビジネスできるって最強じゃん!と思います。私もそうなりたいです。

自分なりの結論

個人的には IT 業界をイメージアップするいちばん簡単な方法って、一般世間にアピールできる、アイコン的な人が出てくることなんじゃないかなぁと思っています。さらにいうとテレビのバラエティに出られるような。

ちなみに学生さんには「弾さんって昔、サンデージャポン
出てたんだぜ!」と教えてあげました。
「すげー!」といっていました
by kensuu

そうそう、こういう感じ!てか、IT 業界っていまだにホリエモンのイメージも強いんじゃないかな…世間的に見て。

自分が知りうる限り、NHKトップランナーやプロフェッショナルに出演した IT 系の有名人って tha の中村勇吾さんと DeNA南場智子さんだけな気がします。

だからそういうところに出演したり、サンジャポに出たりする人が増えるようにすることが、「なんか IT 業界、よさそうじゃん」て思ってもらえるトリガーになるんじゃないかなー。


確かに多重受けなど構造的な問題はあるけれど、そもそものイメージが悪かったら学生は来ないような。テレビ業界やアニメ業界だって多重受け構造があって下請けの AD は長時間労働かつお給料もよくない、でも華やかに感じられるから目指す人はまだまだ多いんだし。(なのかな?ちょっと自信ないですすみません…)

なーんておもいました。